多汗症と「ワキガ」が違う理由
今回の相談者は、主婦の令子。48歳。
今、令子が知りたいことは、「多汗症とワキガの違い」について
多汗症ってあるじゃない?あれと、ワキガは関係があるのかしら?
目次
多汗症と、ワキガは違う。
多汗症とワキガは、全く違うものなんじゃ。
まず、汗腺の種類の違いを説明しよう。
ワキガは「アポクリン腺」、多汗症は「エクリン腺」で、汗の成分も全く違う。アポクリン腺からは、タンパク質、糖類、アンモニア、鉄分、蛍光物質、脂質、脂肪酸といった老廃物がたくさん出てくるから、ドロッとしている。
一方、「エクリン腺」は99%の水と、1%の塩分が主な成分だから、サラサラした汗なんだよ。
だから、この2つは、皮膚にいる常在菌が分解すると、ニオイの強さが全く違ってくるんじゃ。
つまり、多汗症は、あまり体臭は強くならないってこと?
そうじゃのう。
多汗症の汗はサラサラしているから、汗臭いってレベルで、ワキガとは違う種類のニオイなんだ。
それと、ワキガは生まれつきの体質として、先天性のものなんだが、多汗症は、ストレスだったり、緊張だったり、生活習慣の乱れだったり後天性のものなんだよ。
要因はいろいろあるんだが、汗のことが気になって、それが理由でまた汗をかく。という悪循環になるケースも多いんじゃ。
ニー博士の豆知識コーナー
多汗症の原因は?
多汗症のほとんどの原因は「ストレス」と言われておる。
仕事で大事なプレゼンテーションをしている時に「失敗しちゃまずい」と考えると、精神的ストレスがかかり、大量に汗をかく。
ただ、自宅でリラックスしている状態でも、汗が出てくることがあるから、必ずしも、ストレスだけが原因ではないようじゃ。
恐怖心からくる多汗症
不安、恐怖、緊張といった極限状態になると、交感神経が働いて、大量に汗をかく。
交感神経が敏感な人は、このタイプが多くて多汗症になりやすいと言われておる。
ただ、なんで交感神経が敏感になるのか?については、理由は分かっておらんのじゃ。
病気からくる多汗症
代謝に異常が認められる場合や、内分泌の異常、循環器系の病気や、中枢神経の病気は、多汗症になるケースがあると言われておる。
ホルモンバランスからくる多汗症
ホルモンバランスが乱れると、交感神経も一緒に乱れることがある。ホルモンの分泌は、脳の視床下部でコントロールされているから、連動している交感神経に影響を与えるんじゃ。特に、女性の生理や妊娠、更年期といったケースは、多汗症につながりやすい。
食生活の乱れからくる多汗症
唐辛子のたくさん入った激辛料理ばかり食べると、味覚性多汗症になることがある。それと、体脂肪率の高い肥満体型の人も、多汗症になりやすい。ニコチンやカフェインの摂り過ぎも、良くないとされておる。
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市販のデオドラント商品だとワキにしか使えない上に、化学物質で作られた殺菌剤が入っておるから、経皮吸収された後、体内に蓄積されてしまうんじゃ。
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