ワキガ臭「脱毛」で軽減できる

ワキガ、脱毛

今回の相談者は、主婦の令子。48歳。
今、令子が知りたいことは、「ワキガと脱毛」について

相談者ワキガ

1分で分かる「ワキガ臭、脱毛で軽減できる」

令子

ニー博士、ワキ毛を脱毛すると、ニオイが減るって聞いたことあるんだけど、あれ、ほんとかしら?

完全にニオイが消えるってことではないんだが、ニオイ菌の増殖は抑えられるだろうから、結果的にニオイは減るってことは言えるのう。

令子

どういうことかしら?

1つ目:蒸れにくくなる

ワキ毛を脱毛すると、ニオイが減る理由は、3つくらい考えられる。

まず、1つ目「脇毛がなくなることで、蒸れにくくなる」

毛の量が多いとその分、汗をかきやすくなるし、その結果蒸れやすくなる。

そうなると、ニオイ菌がどんどん増殖して、アポクリン腺から出た老廃物を、皮膚常在菌が分解して、ニオイに変わるんじゃ。

そのプロセスを、いくらかは軽減できるかもしれんのう。

令子

確かに、脇はずっと閉じた状態だし、ただでさえも蒸れやすいってことよね?

その通り。

ワキの他にも、股間も風通しが悪いから、同じ状態ってことが言える。

令子

脇を開けたまま、歩くわけにもいかないし、蒸れるのは多少は仕方ないわ。

2つ目:脇汗の量が減る

次に2つ目は「脇毛がなくなることで、脇汗の量が減る」ってことじゃ。

蒸れにくい環境になることで、相対的に発汗量が減って、ニオイ菌の分解が抑制されることに繋がる。

令子

蒸れにくくなるから、汗の量が減るっていう連鎖反応ってことね。

その通り。

アポクリン腺から分泌された汗は本来無臭なんじゃ。

ただ、皮膚の表面に存在する黄色ブドウ球菌のような細菌が、汗に含まれる皮脂や老廃物のたんぱく質を分解する。

その時にでる脂肪酸なんかが悪臭を放つんじゃ。

汗の量自体が減ると、このプロセスが最小限になるから、ニオイの強さも連動して小さく可能性はあるぞ。

令子

やっぱり、いかに汗をコントロールするかってことなのね。

3つ目:常在菌との接触時間が減る

汗をかかないってことは、体にもよくないから、汗をかいた後の処理に重点を置いて考えるといい。

最後に3つ目は「脇汗が毛に絡まずに、滴り落ちるから、常在菌との接触時間が減る」ってことも言えるかのう。

令子

剃刀とかで処理するよりも、毛根から脱毛しちゃた方がいいのかしら?

剃刀で剃るのは、肌を傷つけたり、アポクリン腺を刺激しかねない。

しかも、中途半端に切れた毛が、皮膚の下に残ったまま成長する「埋没毛」にもなりかねん。

そうなると、逆にニオイが強くなってしまうんじゃ。

だから、毛根から綺麗に脱毛する方がおススメじゃ。

令子

剃ると黒ずみの原因にもなったりするから、あまり良いことないわね。

永久脱毛も考えてみるわ。

ニー博士の豆知識コーナー

皮膚の常在菌ってどんなもの?

皮膚は、人間の体の中でも、最も大きい臓器とも言われておる。皮膚には多くの常在細菌があるんだが、代表的なもの3つだけ説明しよう。

表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)

一つ目は「表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)」じゃ。

皮膚の表面や毛穴に存在しておる。この表皮ブドウ球菌は、汗(アルカリ性)だとか皮脂が大好物なんじゃ。

これらを餌に、脂肪酸やグリセリンを作り出す。脂肪酸は、肌を弱酸性に保ってくれたり、黄色ブドウ球菌の増殖を防いでくれる。もう一方のグリセリンは、皮膚のバリア機能を保つ役割があるんじゃ。

アクネ桿菌( Propionibacterium acnes)

二つ目は「アクネ桿菌( Propionibacterium acnes)」じゃ。

この菌は、酸素が大嫌いなんじゃ。だから、毛穴だとか皮脂腺に隠れながら、皮脂を餌に生きておる。

プロピオン酸だとか、脂肪酸を作ってくれて、皮膚表面を弱酸性に保ってくれるんじゃ。

ニキビの原因菌として知られておるが、皮膚に付着する病原性の強い細菌の増殖を抑える役割もある。

アクネ桿菌は、皮脂で毛穴がつまると、過剰に増殖してしまい炎症を起こしてしまう。それがニキビなんじゃよ。

黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)

三つ目は「黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)」じゃ。

これも聞いたことあるかのう。皮膚の表面だとか、毛穴に存在する。ブドウ球菌の中では病原性が高いと言われておるんだが、皮膚がアルカリ性に傾いてしまうと、途端に増殖して皮膚炎などを引き起こすんじゃ。

ゴシゴシ洗い、洗浄力の強い洗剤はNG

これらの常在細菌は、バランスが壊れたときにトラブルが起きる。そのバランスは絶妙なんじゃ。

これらの常在菌は、本来体を守ってくれるんだが、必要以上に強めに洗浄すると、細菌が減ってしまうんじゃ。

洗浄力の強い洗剤で体をゴシゴシと洗ったりするのが、一番良くないと言われておる。

長時間風呂につかるのも避けた方がいい。つまり体を過剰に洗浄するってのが、トラブルの要因なんじゃ。

本来はお湯で洗うくらいが皮膚の機能を保つのに望ましいと言われておるが、ニオイが気になる場合は、気になる箇所だけ弱酸性だったり、自然由来のものだったり、体に優しいもので洗うことをおススメするぞ。


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市販のデオドラント商品だとワキにしか使えない上に、化学物質で作られた殺菌剤が入っておるから、経皮吸収された後、体内に蓄積されてしまうんじゃ。
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